マグマの中でダイヤモンドが作られる方法

2023年12月12日火曜日

遺骨ダイヤモンドの概要

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マグマの中で天然ダイヤモンドが作られるますが、合成ダイヤモンドもそれと同じ方法で作られています。地下150kmで炭素が自然にダイヤモンド結晶化しますので、同じ環境を人工的に準備するだけなのです。1950年代人工ダイヤモンド製造にGEが成功した。初めてメモリアルダイヤモンドが作られたのは2004年です。ラボで純粋な炭素を取り出して数週間掛けて作るのは今も昔も同じです。

※人工ダイヤモンドのうち天然石が存在するため、合成ダイヤモンドと呼ぶのが正しい呼び方です。

マグマでダイヤモンドが作られるのは地下150km


炭素からダイヤモンドが作られるのは、自然界では地下150kmのところです。世の中にはメモリアルダイヤモンドとか遺骨ダイヤ(遺骨から作るダイヤモンド)という合成ダイヤモンドがあります。合成ダイヤモンドの場合は、自然界でいう地下150kmの環境を人工的に作り出して炭素からダイヤモンド結晶を作っています。

そのダイヤモンドに使う炭素は、

  • 火葬したあとのご遺灰や遺骨
  • その他に遺髪や思い出の品々

から炭素を取り出しています。実は、合成ダイヤモンドを作る技術に比べると、炭素を取り出して純度を上げるほうが難しい技術だったりします。その証拠に、合成ダイヤモンドの技術が確立する前は、不純物の多いダイヤモンドしか作られていなかったのです。不純物が多いダイヤモンドはどのようなものかというと、

不純物の多いダイヤモンドとは

  • 透明なダイヤモンドが作られなかった
  • ダイヤモンドの中に空洞やひび割れが多く濁っていた
  • そのため、欠けることも多かった
  • 品質が統一されず、同じものが2度とできない状態だった

現在は、高温・高圧法(HPHT)でダイヤモンド結晶を育てるやりでメモリアルダイヤモンドが作られています。これは、

  • 天然ダイヤモンドができる地下150kmと同じ温度と圧力を掛ける事ができるようになった
  • その温度と高圧を長時間かけ続けることができるようになった
  • ダイヤモンドの成長に合わせて高温高圧をコントロールすることもできるようになった

からです。もう一つ大事なことは、「炭素の純度を上げることができた」からです。

合成ダイヤモンドは、最初工業用のダイヤモンドだけでしたが、そのうち装飾用のダイヤモンドも作ることができるようになり、25年前くらいからメモリアルダイヤモンドが作られるようになっています。

ところで、簡単に地下150kmと書きましたが、どのくらい深いのか調べてみました。

ダイヤモンドができる地下150kmとは


中国地方で一番高い山は、鳥取県にある大山(だいせん)1,709mです。地下150kmは大山(だいせん)の100個分位になります。高さではわかりにくいので、水平方向で150kmはどのあたりになるのか調べてみました。例えば東京駅から水平方向に150km離れた場所は、

  •  東海道線 静岡県富士駅(146.2km) 
  • 中央線 山梨県韮崎駅(147.0km) 
  • 東北線  栃木県西那須野駅(151.8km)

 です。イメージできますでしょうか? 地球儀をみるとわかりますが、150kmというと地球の表面からほんの少しだけ内側なだけです。それでも、新幹線で行くと1時間かかりますよね?

ダイヤモンドに必要な高温・高圧とは?(10万気圧とは?)

ダイヤモンドは炭素に高圧(10万気圧)と高温(1,600℃)を掛けて作られています。

※1気圧は水深約10mに相当します。10万気圧は水深約100万mになるので、それは1,000kmということになります。マリアナ海溝が1万m(10km)ですので、マリアナ海溝の100倍深い気圧ということになります。

その自然界でいうところの地下150kmはマントルが高温で対流している深さです。メモリアルダイヤモンドは、人工的に地下150kmと同じ高温高圧を作り出して、ダイヤモンドを結晶化させています。

キュービックプレス

ダイヤモンドの結晶化には、キュービックプレス(上下・左右・前後の6方向からのプレス)という装置を使います。この装置はもちろん日本にもありますが、メモリアルダイヤモンドのラボは日本にありません。※その理由はこちらの記事「遺骨ダイヤモンドは国内でも作れるか?」に書きました。

この高温高圧で合成ダイヤモンドを作ります。人工的にダイヤモンド結晶を育てるのには数週間かかります。天然ダイヤモンドの場合は、地球内部で数百万年かかって作られているといわれています。この時間の差が、何をもたらすか?

自然と悠久の時間のなし得ること、偉大さ

実は、天然ダイヤモンドのダイヤモンド結晶の中から炭素以外の不純物が数百万年かけて徐々に抜けていきます。そうすると炭素純度が高くなり、無色透明で大きなダイヤモンドができあがります。自然と悠久の時間は、こうして科学技術以上のことを成し遂げることができるのですね。

炭素からダイヤモンドをつくったのはGE(エジソンの会社ゼネラルエレクトリック社)

ダイヤモンドが炭素でできていることがわかったのは、18世紀後半です。人工ダイヤモンドが初めて作られたのは1879年です。このときに発見された生成方法は長い間再現できませんでした。それからしばらく経った(約100年後の)1970年にアメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック社:エジソンの会社)が、宝石として通用する人工ダイヤモンドを完成させました。そのまた10年後の1980年代に、天然ダイヤモンド以上の品質で人工ダイヤモンドが作られるようになりました。

はじめての遺骨ダイヤモンドは?2004年に初めて作られた

遺骨ダイヤモンドは、遺骨や遺髪、その他思い出の品々から炭素を抽出して作ります。宝飾用の合成ダイヤモンドができるようになった1980年代からさらに20年経った、2004年にアメリカで初めて遺骨を使ってダイヤモンドが作られました。こうして合成ダイヤモンドの技術が確立されて、さらに20年たったのが今、現在ということになります。遺骨からダイヤモンドが作られるようになったのは、今から20年前のことだったわけです。

遺骨ダイヤモンドの問い合わせ

遺骨から作るダイヤモンドの窓口は、日本国内に6社以上あります(ダイヤモンドの窓口6社)。どの窓口を選ぶかは、それら窓口にどれだけ魅力を感じられるか、なので私から押し付けたりはしません。私の場合は、1社だけ懇意にさせていただいている窓口があるので、おすすめは?と問われたらそこを答えることにしています。どうしてそこをおすすめするかはこちらの記事に書きました「老後の資金が足りないのでメモリアルダイヤモンドを紹介してみる

ダイヤモンドのことでわからないことや疑問質問がありましたら、電話やメールで質問ください。ダイヤモンドは高いお金を払って申し込みますので、なるべく親身になってもらえる窓口にお願いするようにしましょう。時間があるときに「資料を送ってください」と簡単なお願いをしてみるといいです。その時の対応が悪ければ以降、連絡を取らないようにしてください。

まとめ|マグマでダイヤモンドが作られる方法

天然のダイヤモンドは地下150kmの高温・高圧で炭素がダイヤモンド結晶化したものです。天然ダイヤモンドと同じ作り方を人工的にまねたのが合成ダイヤモンドで、1950年には合成ダイヤモンドが作られるようになりました。しかし、最初は品質がよくありませんでした。その後、初めて遺骨から炭素を取り出して合成ダイヤモンドが作られたのが2004年です(遺骨ダイヤモンド・メモリアルダイヤモンドの誕生)。現在のラボ(ダイヤモンドを製造管理する場所)でも、その作り方は変わっていません。

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