ペット終活にもエンディングノートが必須のワケは?

2023年12月25日月曜日

ペットのダイヤモンド

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ペットとのお別れの準備をすると良いのですが、それは事前にペットロス対策できるからです。ペットが死んでしまう前に、できるだけのことはやっておきたいですね。一番忘れがちな問題は、飼い主さん自身が死んだり入院することだったりします……。

ペット終活にもエンディングノートが必須のワケは?


ペットにエンディングノートが必要な理由は、お別れしたあとのペットロスを緩和できるからです。ペットはだいたい15歳前後で亡くなることが多いです。飼い主さんにとっては、愛しいわが子に先立たれたようなものです。毎日全力でかわいがってきたことを思い出してあげましょう。

愛しいわが子に先立たれたようなもの


ペットも大切な家族の一員です。もしも死んでしまったら丁寧に供養したいと考える人が増えています。葬儀やお墓などは、今やほとんど人間と同様になっています(とくに関東地方では)。飼い主さんは高齢で世話ができなくなりますが、そうなる前にペットの行く末を心配されるかたも多いです。

ペットとのお別れだけではなくて、飼い主さんとのお別れのこともあります。そのとき里親を探すのは難しいので、早めの準備の準備をしてもらえればと思います。里親を探すときにもエンディングノートがあると便利です。

ペットの寿命とペット終活の背景

犬の寿命は14歳、猫は15歳です。ペットの老いに伴い、様々な病気も待ち受けています。日本のペットの飼育頭数は、犬猫だけで1800万頭で、15歳未満の人間の子どもの数をかるく上回っています。家族の中では子どもよりもペットの方が身近な存在といえます。ペットも家族も長生きになっているのでお互いの絆が深まっています。それがペット終活の背景です。

居住空間がペットの家族化につながった

ペットのことを飼い主さんは「自分の家族」と思っていらっしゃいます。ペットが亡くなることは、愛しいわが子に先立たれたように感じがします。家族と同じようにペットも一緒に入れるお墓も人気です。

昔はペットを庭先で飼っていましたが、居住空間の変化でペットが自宅内で家族同様に成長・生活するようになっています。特に犬は「番犬」でしたが、いまでは室内飼育が増え、小型犬と猫ブームが到来し、家庭内でマスコット的存在になっています。

ペットの飼育頭数

犬の室内飼育の割合は年々増加しています。2004年は60%、2018年は85%。14年間で25%も増えています。

ペットの医療費とその備え

犬の医療費は年間6万円未満が最も多く、次いで3万円未満です。あわせると53%になります。猫の医療費も「年間3万円未満」が全体の32%で、最も多く6万円未満が17%になります。

例えば、犬の医療費で目の治療で12,000円、耳の治療で3,500円、皮膚の治療で2,000円、下痢で2,000~5,000円かかります。

高額なペットの医療費

犬の医療費に20−50万円かけている家族は7%もいらっしゃいます。民間のどうぶつ白書によると、ペットの医療費の負担よって、病気をしたため飼えなくなったり、飼育放棄や、入院後に音信不通になる飼い主さんもいらっしゃいます。それは、

  • 動物用ICUへ入院すると200万円かかるからです。

猫は腎臓病にかかりやすく、そうなると点滴で毎日1,000円の他に、薬や治療食など費用もかかります。

ペットの保険

ペット保険は、新規加入の年齢制限があります。10歳を上限とする保険が多いようです(加入年齢に上限がないものもある)。

医療費の50%、70%を保証する保険プランが多いです(この保証範囲によって保険の月額料金が変わってきます)。保証範囲が入院や手術だけか、通院も含めるのか、細かく設定もできますので選ぶときによく考えてみてください。

ペット保険の選び方

ペット保険は、値段が安いか高いかで決めるものではありません(前述の理由で)。保険で支払われる割合を50%にするのか、80%にするのかによって、毎月の保険料が変わってきます。決め方のコツは、特化した保険や特約を使うことです。

犬の場合、犬種によってかかりやすい病気が違います。ガンに特化した保険、手術と入院に特化した保険などがあります。

ヘルニアなどかかりやすい病気や自己免疫疾患など医療費が高額になる病気は、特約をつけなければ補償されないケースもあります。かかりやすい病気によって、定期的な見直しが必要です。

マイクロチップ保険

2022年6月にマイクロチップ装着が義務化されました。マイクロチップを装着している犬・猫を対象に、マイクロチップ割引があるペット保険もあります。

ペットの介護も

ペット介護は、高齢犬を飼っている人の18%、高齢猫をかっている人の23%が「ペットの介護が必要」といわれています。ペットに介護が必要になったら誰がどうやって対応するか、外部に委託するのか、おおまかにでも、前もって準備しておくことが必要です。

ケアペッツ

外部委託先として、ケアペッツという介護サービスがあります。ケアペッツの創業者が「飼っていた猫のクロちゃんが高齢になって、次第に徘徊や失禁などの認知症症状が出てくるようになった」ので始めたサービスとのことです。ペットの訪問介護や訪問看護・散歩や食事などの支援を行っていらっしゃいます。

飼い主とのお別れ

ペットとのお別れだけではなく、飼い主さんとのお別れについても書いておかなくてはなりません。飼い主さんが高齢でペットの世話ができなくなると、ペットとお別れしなくてはならなくなります。とくに高齢のおひとりさまの場合。ペット受入施設とペット引き取り手との紹介ができるといいのですが、現状では社会基盤が追いついていないようです。そこで、自分で探すときのコツを書いておきます。

引き取ってくれる飼い主を探す

まずは、友達やペット仲間に引き取ってもらうといいです。できればペットのことを知っている人に頼むのが安心だと思います。家族や友人、親戚などで頼める人がいれば、自分が元気なうちにお願いしておくといいです。そのときはエンディングノートなどを共有し、できるだけ会いに来てもらうようにしよう。

ペットと住める施設もあるし、ペット用の介護施設もある

全国的にはまだまだ数は少ないのですが、ペットと一緒に入居できる有料老人ホームや高齢者向け住宅があります。敷地内ならペットが自由に歩き回れ、散歩の代行サービスがある施設もあります。ペットの食事や医療費などの費用はかかりますが、家で飼うのと同じ暮らしができます。一緒に入居できる施設がみつからないときは、ペット用の介護施設もあります(人は入れない)。

ペットと新しい飼い主のマッチング「保護ネコカフェ」

東京キャットガーディアンは、行政から引き取った猫の譲渡と、新たな飼い主とのマッチングの場の「保護猫カフェ」があります。JR大塚駅から徒歩5分ほどのビルにあるカフェで、広いスペースに多数の猫が走り回ったり、休んでいます。

ねこのゆめという保護ネコカフェ

「ねこのゆめ」という保護猫カフェはいかがでしょうか。個人から猫を引き取り、元の飼い主が、1頭27万3600円(税別)を支払う。3歳以下なら16万3000円で引取るようです。月3800円で6年間の積立制度もあり、満期後に猫を引き取ることになります。やはり、高齢や病気で飼うのが難しくなった人の利用が多いようで、65歳以上の人が半分以上を締めています。

ペットの里親は難しい

ペットの里親は、他の飼い主や動物保護団体からペットを譲り受けることだったり、譲り受けた人のことをいいます。里親といっても、見ず知らずの他人に頼るしかないこともしばしばです。その理由は、ペットの里親募集は難しいことだからです。「新しい飼い主をどうやって信用する」という問題があるからです。

ペットの里親を選ぶとき

保護団体や保護施設・保健所で募集している里親になるには条件がたいへん厳しいです。一度不幸な思いをしたペットを再び不幸にしないためです。犬の場合は、生活が変わることのストレスで、トイレの失敗や、違う首輪に恐怖をいだくことがあります。そのため、里親を探すときは早めに準備をしたほうがいいです。

ペットの引き取り手がないと?

里親を探しきれなく、ペットの引き取り手もないと、ペットは保健所に引き取られることになります。飼い主さんにとって、大切なペットが保健所に連れていかれることだけは、想像すらしたくないことだと思います。ペットの行き先を見つけてあげることが、飼い主の責任でもあります。とはいっても苦渋の決断をすることもあります。そのときはどうかご自身を責めないでください。最後までペットの幸せについて考えて悩んでいたことは、あなたの優しさと愛情の現れです。

ペットのお守りという名のペット保険

「ペットのお守り」は、飼い主の死亡時や入院時などに、ペットを施設に入居させたり、預けるための費用を支払う保険です。飼い主が死亡したとき、ペットを託せる身内の人に最高300万円の死亡保険金を払い、ペットの施設入居費用などに充ててもらうことができます。たとえば60歳女性が保険金額300万円、入院日額5000円で加入する場合、月額保険料は3892円になります。

ペットとのお別れは突然やってくることもある

このような事例があります。
82歳になる母は、埼玉の郊外でひとり暮らしをしていました。10年前、父を亡くして悲しみに暮れていた母のために、小型犬をプレゼントしました。もともと犬を飼っていたこともあり、散歩で出歩くことも母にとっては良いことだと思ってのことでした。10年間は何事もなく、犬友達もできて楽しそうにやっていました。そんなある日、母がいつものように犬の散歩をしていると、急に大きなクラクションを鳴らされて、犬が驚き暴れ始めたようなんです。母は滑って転倒し、手首を痛めてしまいました。病院では右手首骨折との診断でした。ギブスでひと月以上の固定が必要になりました。骨折したのは右手なので、日常生活を送るのも不便な上、今後の犬の散歩や世話が心配です。子どもが犬アレルギーなので、私は預かることができません。ひと月以上も誰かに預かってもらうとなると、相当なお金がかかります。どうすればいいのでしょうか。

ペットホテルとかペットが宿泊できる場所

緊急時の預け先は、ペットが、慣れている家族や親戚、ペット仲間を頼ってみるといいです。数日から数週間の入院なら、かかりつけの動物病院やトリミングサロンがおすすめです。ケージでのケアになるのでペットにストレスがかかりやすいです。1泊の料金はだいたい2500~5000円になります。

ペットホテルの場合は、前もって料金の確認や送迎の有無などを聞いておきましょう。部屋貸しのペットホテルもあり、通常は常駐のペットシッターが面倒を見てくれます。自宅に来てくれるペットシッターや、ペットの緊急預かりサービスを行ってくれるNPO法人の場合は、1泊4000~10000円ぐらいかかります。

ペットの火葬

死んだペットは法律上は物なので、火葬の決まりはありません。ペットの火葬は、自治体によって火葬場が使える場合と、焼却炉でほかと一緒に燃やすこともあります(残念なことに)。

ペットを火葬する方法

ペットを火葬するとき、清掃センターに依頼すると1頭につき3,000円です。民間のペット葬儀会社の場合小動物で10,000円、犬や猫で20,000円、大型犬では40,000~50,000円になります。民間では個別に火葬もでき親身になってもらえますが、自治体だと火葬のみを行い廃棄物として処理する場合も多いです。なので収骨や納骨まで行いたいなら、民間に依頼するようにします。

ペットパパ・キャットパパなど

都内でペットの葬祭業を行う「ペットパパ」は、ペットの立会個別火葬サービスです。寺院での火葬までしてもらえます。多くは火葬炉を搭載した火葬車で自宅まで訪問して火葬だけを行っています。

「ペットの旅立ち」は、ペットの火葬やセレモニーを執り行います。新車販売店やレンタカー事業を手掛けるカーベルという会社が、移動火葬車を用いた葬儀を行っています。

「フランセス・メモリアルTOKYO」はもともと結婚式場で、現在はペット専用のセレモニーホールです。費用は小型犬と猫で10万4800円、中型犬は11万4800円になります。

日比谷花壇のペット葬「花祭壇」は、スタッフが自宅に花を届け、装飾・納棺してもらえます(費用は3万3000円から)。そのなかの「花祭壇 オレンジパーク」は13万2000円で、オプションで火葬37000円と、送迎0円がなどが用意されています。

ペット葬儀社の選び方

ペットの終活漫画で「たまごやま・たまこ」さんが、安心な葬儀社を選ぶ3つのポイントについて書かれています。

  • ペット葬儀の協会に加盟していること
  • 口コミサイトや実際に利用した人から情報を集めて比較して、候補を見つけておくこと
  • 実際に施設を見学させてもらい、そのときの電話対応などに違和感がある場合は避ける
といいようです。

お寺でのペット供養

ペット供養墓があるお寺も増えてきました。歴史ある真言宗のお寺で、犬・猫専用の供養墓が用意されています。骨壺で納める個別墓の料金は、初回3年分使用料で1体目4万9500円からあります。その他、ペットと一緒に入れる墓地や霊園はインターネットで検索できるようになってきています。

ペットと同じお墓に入る

ペットと一緒にお墓に入るには、寺院や霊園側の整備がまだ十分できていない。その理由は仏教で動物は「畜生道」に位置するため、人間と一緒に埋葬するのは適切ではないとする考え方があります。

ここから、大切な家族と一緒にお墓に入る方法を解説します。

ウィズペットというペットと一緒にいられるサービス

霊園の使用規則で人以外の遺骨をいれることをできるようにした霊園も誕生しています。

  • 「ウィズペット」は霊園でペットと一緒に入るお墓
  • 永代供養墓や樹木葬でもペットと一緒に入るお墓がある
  • 納骨堂もある
  • 地方より都内のほうが多い

なん年も前にペットを亡くし、その後火葬はしたものの、一緒に入れるお墓がなくて、ずっと自宅に骨壺を置いている家族は多いです。一人暮らしのかたは、いつまでも自宅に置いてはおけないと不安に感じて「元気なうちにお墓に入れてあげて、最終的にはご自分も同じ墓に入りたい」と思われています。そんな、ペットのお墓のことが決まると、気持ちが楽になるはずです。

元気なうちにペットのための終活をする

そういうわけで、ペットや自分のためにも、ペットが元気なうちに老後や死後の準備を進めておいたほうがいいです。愛するペットが亡くなれば、だれしも気が動転します。そのときになって初めて葬儀会社を手配しようと思っても、冷静な判断ができず不本意な結果になってしまいます。だから、元気なうちに準備しておくほうが良いです。

ペット終活にもエンディングノートの作成がおすすめです

ペットのエンディングノートには、

  • ペットのプロフィール・既往歴
  • 食べ物の好みや排せつ
  • お手入れ・おでかけについて
  • マイクロチップのID・服薬の有無・ノミダニの予防・かかりつけの動物病院
などの情報を記載しておきます。預かってもらう人や診察してもらう病院が困らないよう、情報をまとめておきます。ペットのエンディングノート最大のメリットは、

  • ペットとの出会いや名前の由来
  • ペットと一緒にやりたいこと
  • 延命治療や介護・葬儀の希望
  • ペットに伝えたい気持ち
を書けるようになっているので、自分の気持ちにも整理をつけて、客観的にペットとの関係を見つめなおす機会にもなります。ぜひ始めてみてください。

まとめ|ペット終活にもエンディングノートが必須のワケは?

ペットロスを緩和するために、エンディングノートで生前・死後までにやるべきことを具体的に記しておきましょう。ペットの死後、「あれもしてあげれてれば良かった」と後悔する前に、できるかぎりのことをやっておくことでペットロスを緩やかにできます。

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