遺骨から作るオレンジダイヤとは?
遺骨から作るダイヤモンドは、遺骨に含まれる炭素を取り出して、高温・高圧(HPHT)で作られたダイヤモンドです。人工的に作られるものですが、天然ダイヤモンドと硬さ・輝き・組成ともまったく同じです。ダイヤモンド鑑定士にも天然と炭素から作るダイヤモンドの見分けは付きません。
遺骨から作るダイヤモンドとは?
遺骨から作るオレンジダイヤは、アクセサリーで、お弔いの手元供養です。遺骨にふくまれる炭素を取り出して、高温・高圧をかけてつくられたダイヤモンドです。最近では、お亡くなりになった方の記念として作るだけではなく、ご結婚やご出産といった人生の節目でお作りになられるかたも増えています。そのため「遺骨からつくるダイヤモンド」「メモリアルダイヤモンド」だけではなく最近では「炭素から作るダイヤモンド」とも呼ばれています。
遺骨の炭素でも作られるダイヤモンドの製作動画
故人が遺したものが遺骨しかないときでも、遺骨から炭素を取り出してダイヤモンドを作ることができます。製作過程の動画があります。髪の毛を用いてダイヤモンドを作成しているめずらしい動画です。ご参考までに。
遺骨以外にも遺されたものがあれば使うことができます。たとえば次のような想い出の品を用いてダイヤモンドを作ることもできます。
- 眼鏡・帽子 服・布団
- 日記・写真
遺骨はカルシュウムがほとんどなのでダイヤモンドにも個性がでる
遺骨・遺灰に残っている元素は、カルシウムがほとんどです。炭素は火葬の際にほとんど燃えて二酸化炭素になります。遺骨の中に、それでもほんの少しだけ炭素が残っているので(1%程度)、ラボで抽出してダイヤモンドの素材に使います。60gの遺骨で1%といえば、だいたい炭素0.6gになります。ダイヤモンド1ctの重さは0.2gです。0.6gの炭素があれば3ctのダイヤモンドが作れる計算になります(実際にはダイヤモンド2ctまでしか作れないです)。
ダイヤモンドができあがるまで待っている時間が愛おしい
天然ダイヤモンドは地下120kmよりも深い場所でできます。炭素から作るダイヤモンドも地下120kmと同じ高温高圧を人工的に加えて作られます。天然ダイヤモンドは、マグマで地上まで運ばれてきます。地上に出るまで数百万年かかっているのですが、炭素から作るダイヤモンドの場合は、数ヶ月で作ることができます。天然ダイヤモンドとの大きな違いは、出来上がるまでの時間なのです。
ダイヤモンドのカラーを選ぶことができる
天然ダイヤモンドでは、褐色(茶色)のダイヤモンドが一番多いです。ダイヤモンドの色は、炭素に含まれる微量成分で決まります。例えば、
- 黄色や緑色:窒素
- 青色:ホウ素
- 黒色:グラファイト
- 褐色:これらが複雑に混入
ダイヤモンドの申し込み
遺骨から作るダイヤモンドの窓口は、日本国内に6社以上あります。どの窓口を選ぶかは、それら窓口にどれだけ魅力を感じられるか、なので私から押し付けたりはしません。私の場合は、1社だけ懇意にさせていただいている窓口があるので、おすすめは?と問われたらそこを答えることにしています。
ダイヤモンドのことでわからないことや疑問質問がありましたら、電話やメールで問い合わせするといいです。日本語が通じない窓口もあるので注意してください。高いお金を払って申し込みますので、なるべく親身になってもらえる窓口を見つけましょう。そのためには、たとえば「資料を送ってください」と最初に簡単なお願いしてみるといいです。対応が悪いようなら、以降連絡しないようにしましょう。
まとめ|遺骨から作るダイヤモンドとは?
火葬の後、遺骨にふくまれる炭素を抽出して、高温・高圧(HPHT)で作られたダイヤモンドでした。硬さ・輝き・組成は、天然ダイヤモンドと同じです。ダイヤモンドの結晶を成長させる時間で大きさを、炭素に残った不純物の量で色をコントロールしています。できあがるまでに数ヶ月がかかっています。