海洋散骨を考えているあなたへ。「手元に何も残らない」不安を解消する方法

夫に「お母さんの遺骨を海洋散骨したい」と話したら、「手元に何も残らなくなるのは寂しい」と反対されてしまった…。

親戚と疎遠で、お墓の相談もできずに自宅に両親の遺骨を保管したまま、どうしたらいいか悩んでいませんか?

「お墓を持たない」という選択肢が広がる一方で、「何も残らない」ことへの不安は尽きませんよね。

今回は、そんな不安を解消してくれる「遺骨ダイヤモンド」という選択肢と、それを家族に受け入れてもらうためのヒントをお話ししたいと思います。


「何も残らない」海洋散骨の不安

海洋散骨は、故人を自然に還す、とても素敵な供養方法です。しかし、その最大の魅力である「何も残らない」ことが、遺された家族にとっては不安にもなります。

「いつでも手を合わせられるお墓が欲しい」 「身近な場所に、故人を感じられるものを残したい」

そんな思いから、いくら故人が望んでいても、海洋散骨に踏み切れないケースは少なくありません。

そこで、海洋散骨と遺骨ダイヤモンドを組み合わせるという方法をご提案します。


海洋散骨と遺骨ダイヤモンドの「いいとこ取り」

遺骨ダイヤモンドは、遺骨から作られる「メモリアルダイヤモンド」のこと。その一部をダイヤモンドにすることで、海洋散骨の不安を解消できます。

1. 「いつでも一緒」の安心感

大切な人の遺骨が身近にある、という安心感は何物にも代えがたいものです。

遺骨ダイヤモンドは、指輪やネックレスに加工できるので、いつでも肌身離さず身につけていられます。子どもの卒業式や結婚式、どんな大切な場面でも、大切な人と一緒だという温かい気持ちになれます。

もし「歳をとったらアクセサリーをつけなくなる」と心配なら、どうぞ堂々と身につけてください。「これはね、お父さん(お母さん)の形見なのよ」と言えば、きっと誰もがその気持ちを分かってくれるでしょう。

2. 「お墓よりも安価」というメリット

一般的に、お墓を建てるには110万円以上の費用がかかると言われています。それに比べて、海洋散骨は5万円〜40万円、遺骨ダイヤモンドは40万円〜400万円が相場です。

例えば、大部分の遺骨を海洋散骨にし、ほんの少しの遺骨で小さな遺骨ダイヤモンドを作るなら、お墓を作るよりも費用を抑えることができます。

「小さいダイヤモンドじゃ物足りないのでは?」と心配になるかもしれませんが、心配いりません。窓口の方も「小さなダイヤモンドでも、それなりに素敵ですよ」と、無理に高価なものを勧めることはないです。


親戚に理解してもらうには

我が家もそうでしたが、「親戚に理解してもらえない」という問題は深刻ですよね。

「お墓には入れてやらない」 「なぜ葬儀に呼ばなかった」

など、理不尽な言葉を投げかけられて、海洋散骨や遺骨ダイヤモンドの話すらできないかもしれません。

それでも、一番大切なのは、事前に家族や親戚の了解を得ておくことです。

いきなり「海洋散骨にします!」と宣言するのではなく、まずは日頃から、さりげなく自分の考えを伝えてみましょう。

「三浦海岸、いいよね。おじちゃんも行ったことある?」 「ダイヤモンドって、色付きのものもあるんだって。写真、見る?」 「私は自分が死んだら、何にも残らなくてもいいと思ってるんだ」

こんな風に、軽い感じで話すうちに、「そういう考え方もあるんだね」と、受け入れてもらえる日が来るかもしれません。もし、本家のお墓じまいの話が出た時が、相談する良いきっかけになるかもしれませんね。

まとめ|海洋散骨と遺骨ダイヤモンドで、あなたの心を安らげる

「海洋散骨」で故人を自然に還し、「遺骨ダイヤモンド」で大切な人とのつながりを手元に残す。

これは、ミニマリスト的な考え方でもあり、これからの時代の供養のカタチかもしれません。

もしも、すでに火葬を終えたご両親の遺骨を、自宅の押し入れにしまったままにしているなら、ぜひこの方法を考えてみてください。そして、遺骨をすべて海洋散骨する前に、少しだけ遺骨を分けておきましょう。

「歳を取ったらアクセサリーをつけなくなる」という心配も、「形見だから」という一言で、いつまでも身につけられる素晴らしい理由に変わります。

墓じまいを考えているなら、ご先祖様の遺骨も一つにまとめることができます。子どもや孫に引き継いでいくこともできるので、将来の供養の不安もありません。

愛する人を亡くしたあなたの心が少しでも安らぐよう、ぜひ、海洋散骨と遺骨ダイヤモンドの組み合わせを検討してみてください。

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