本当に遺骨からダイヤができるの?と夫が言った夜
「お母さんの遺骨をダイヤモンドにしたいんだ」
私がそう言うと、夫はテレビの音量を下げ、
真剣な顔でこちらを向いた。
「遺骨からダイヤモンドなんて、本当にできるのか?」
夫の理系男子スイッチが入った。
このスイッチ、便利な時もあるけど、今はちょっと困る。
私は深呼吸して、ゆっくり言った。
「できるよ。ちゃんとした仕組みがあるんだよ」
夫は眉をひそめた。
「どういう仕組みなんだ?」
遺骨ダイヤモンドって何?
「遺骨ダイヤモンドはね、遺骨や遺品に残った炭素を取り出して、
人工的にダイヤモンドにするんだよ」
「炭素?」
「そう。
天然のダイヤモンドも炭素からできてるでしょ?
だから遺骨の炭素でも同じように作れるの」
夫は少し驚いた顔をした。
「理屈は分かるな」
なぜラボでしか作れないのか?
「ただの工場じゃダメなのか?」
夫の合理主義スイッチが入った。
「ダメなの。
ラボって呼ばれるのは、
大量生産じゃなくて一つひとつ丁寧に扱う場所だから」
「丁寧に?」
「遺骨の取り違えが絶対に起きないように、
厳重な管理体制があるんだよ。
心を扱う場所なんだよ」
夫は静かにうなずいた。
「それなら安心だな」
遺骨が旅に出る時間も、心を癒す時間
「でも半年以上かかるんだろ?
そんなに待つのは不安だな」
夫のせっかちスイッチが入った。
「でもね、その待つ時間が大事なんだよ」
私は少し笑って言った。
「ラボから製作の経過が届くの。
日本の窓口が翻訳して送ってくれるんだよ」
夫は目を丸くした。
「そんな報告まであるのか」
「そうなの。
今ここまで進みましたよって連絡が来るたびに、
お母さんが遠い国で大切に扱われてるって思えて、
心が少しずつ落ち着いていくんだよ」
夫は静かにうなずいた。
遺骨ダイヤモンドにも4Cがある
「遺骨ダイヤモンドにも4Cがあるんだよ」
「4C?」
「カラット、カラー、クラリティ、カット。
天然ダイヤと同じ基準で評価されるの」
夫は驚いた顔をした。
「じゃあ本物のダイヤモンドなんだな」
「そうだよ。
特にファンシーオレンジは人気で、
温かい色が思い出を優しく照らしてくれるの」
遺骨が足りない場合も大丈夫
「遺骨が少なかったらどうするんだ?」
「マグカップ1杯分(60g)あれば作れるよ。
足りなくても、髪の毛や思い出の品から炭素を取れるの」
夫は安心したように息をついた。
「それなら心配ないな」
信頼できる窓口を見つけることが一番大切
「遺骨ダイヤモンドって、ネットでポチッと買うものじゃないんだよ」
「だろうな」
「だからこそ、
資料請求して、
対応が丁寧で、
日本語が自然で、
親身になってくれる窓口を選ぶのが大事なの」
夫はうなずいた。
「お前の気持ち、大事にしたいよ」
その言葉に、私は胸がじんわり温かくなった。



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