高いガラスみたいなものと夫が言った日のこと
「遺骨をダイヤモンドにしたいんだ」
私がそう言うと、夫はため息をついた。
「そんな高いガラスみたいなもの、何がいいんだ?」
はい、出ました。
夫の無自覚に人を傷つけるワードセンス。
私は思わず言い返した。
「ダイヤモンドとガラスは違うの!」
でも、夫はぽかんとしている。
(この人、本当に分かってない)
だから私は、深呼吸して言った。
「じゃあ、今日はダイヤモンドの基礎講座をします」
夫は観念したようにうなずいた。
ダイヤモンドは炭素の結晶
「まずね、ダイヤモンドは炭素だけでできてるの」
夫は驚いた顔をした。
「炭素鉛筆の芯と同じ?」
「そう。同じ炭素でも、
結晶の仕方が違うと黒鉛にもダイヤモンドにもなるの」
-和名:金剛石
-石言葉:純潔・純愛・永遠の絆
-4月の誕生石
「お母さんの遺骨にも炭素が含まれてる。
だからダイヤモンドにできるんだよ」
夫は静かにうなずいた。
夫が言うガラスみたいは誤解
「見た目が似てるだけで、全然違うんだよ」
- ジルコニア
よくダイヤの代用品として使われる
でも成分も硬さも全く違う - 水晶
ハーキマーダイヤモンドと呼ばれることもある
でもダイヤではない
夫は目を丸くした。
「そんなに違うのか」
「うん。
本物のダイヤは油性ペンで線が書けるんだよ」
夫は驚いた。
「えっ、そんな特徴があるのか」
硬いのに割れやすいという意外な性質
「ダイヤモンドは世界一硬いけどね」
-特定の方向からの衝撃には弱い
-職人はその性質を利用してカットしている
「遺骨ダイヤモンドも、同じように職人さんが丁寧に仕上げてくれるんだよ」
夫はしみじみとうなずいた。
夫へ──これはガラスじゃなくお母さんそのもの
私は夫に向かって、静かに言った。
「遺骨ダイヤモンドはガラスじゃないよ。
お母さんの炭素から作られた本物のダイヤモンドなんだよ」
夫はしばらく黙っていたが、
やがて小さくつぶやいた。
「そう聞くと、全然違うものに思えるな」
その言葉に、私は胸がじんわり温かくなった。
ダイヤモンドの正体
-炭素の結晶
-黒鉛と同じ元素でも構造が違う
-永遠の絆を象徴する宝石
ガラスやジルコニアとは全く違う
-成分も硬さも輝きも別物
-見た目が似ているだけ
本物のダイヤの特徴
-油性ペンで線が書ける
-世界一硬いが、方向によって割れやすい



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