「遺骨ダイヤモンドは偽物じゃないか?」夫の誤解を解く、ラボの秘密
「お母さんの遺骨をダイヤモンドにしたい」。そう夫に伝えたら、「本当に遺骨100%で作るの?」「何か怪しい薬を使っているんじゃないか」と、なかなか納得してくれません。
確かに、目に見えないところで何が行われているのか、不安に思うのは当然のことです。
今回は、遺骨ダイヤモンドを作るラボ(研究所)で、一体何が行われているのか。そして、夫の誤解を解くための「真実」をお伝えします。
「遺骨100%」ではないけれど…
正直にお話しします。遺骨から作られるダイヤモンドは、残念ながら「遺骨100%」ではありません。
ダイヤモンドの結晶を育てるために、ほんの少しの「種結晶(シードクリスタル)」が必要だからです。
この種結晶は、純度が非常に高い、天然ダイヤモンドの中のほんのわずかなトップランクのものが使われます。
これは、おいしい料理を作るために、良質な調味料が必要なのと同じです。
遺骨100%ではない」という事実は、一見残念に思えるかもしれません。でも、この事実を知れば、「品質の高いダイヤモンドを作ろう」というラボの真摯な姿勢が伝わってくるはずです。
「色」の秘密
遺骨ダイヤモンドは、色も選ぶことができます。
ファンシーオレンジ
ファンシーブルー
ファンシーイエロー
など、豊富なカラーの中から故人のイメージに合う色を選ぶことができます。
「人工的に色をつけているんじゃないか?」と、夫は思ったかもしれません。
しかし、遺骨ダイヤモンドの色は、人工的な着色ではありません。
遺骨に含まれるごくわずかな不純物(窒素やホウ素)が、ダイヤモンドの結晶になる過程で、自然に発色するのです。
まるで、故人の個性が、ダイヤモンドの輝きとなって現れるようです。
「天然ダイヤモンドより優れている?」
「合成ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドよりも劣っているんじゃないか?」
これも、夫が抱くであろう疑問の一つです。
しかし、最近の合成技術はとても進歩していて、実は、合成ダイヤモンドの方が、天然ダイヤモンドよりも純度が高く、きれいに仕上がることが多いのです。
ダイヤモンド鑑定士も、「あまりにも濁りが少ないから、合成ダイヤモンドではないかと思った」と言うほどです。
まとめ
遺骨ダイヤモンドは、故人の遺骨から抽出した炭素を、種結晶の周りで結晶化させて作ります。
ダイヤモンドの色は、遺骨由来の成分によって自然に発色します。
合成ダイヤモンドは、天然ダイヤモンドよりも高品質なものが多いです。
この記事が、夫の不安を少しでも和らげ、お母さんを想うあなたの気持ちを理解してくれるきっかけになることを願っています。
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