墓じまいしたあと手元供養はどうするか?
墓じまいしたあとの手元供養はミニ骨壺・セラミックプレート・遺骨真珠・ミニ祭壇・ミニ仏壇・メモリアルジュエリー・メモリアルアクセサリーなどがあります。もともと手元供養は納骨や樹木葬・海洋散骨と一緒に行われていましたが、墓じまいが盛んに行われるようになってきて、ますます脚光を浴びています。このような疑問にお答えします。
✓ ミニ骨壷はなぜミニなのか?全骨を収納できるのか?
✓ セラミックプレートはどのようにして作られるのか?
✓ 遺骨真珠のメリット・デメリットは?
✓ ミニ祭壇はお坊さんに拝んで貰う必要があるか?
✓ メモリアルジュエリーとメモリアルダイヤモンドは別物なのか?
✓ メモリアルアクセサリーを特注できないだろうか?
墓じまいしたあと手元供養はどうするか?
一番いい方法は海洋散骨と樹木葬かもしれません。ところが、海洋散骨も樹木葬も手元に何も残らないので、いつも一緒にいられるように手元供養が併用されるようになりました。現在はご自宅に骨壷をそのまま保管している家族も含めて、海洋散骨や樹木葬と一緒に手元供養も始められたご家庭がたくさんあります。
手元供養にはいろいろな方法が考え出されていますので、主なものだけでもこの記事でご紹介させていただきます。ところで、
メモリアルダイヤモンドも候補になるか?
というご質問もいただくことが多いので、「もちろん候補になります」とお答えさせていただきます。メモリアルダイヤモンド(ブログ内では炭素から作るオレンジダイヤや遺骨ダイヤモンドと表現していますが今回はメモリアルダイヤモンドと呼ばせていただきます)の場合は、このようなメリットがあります。
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身につけていて美しい
外出するときにアクセサリー類をつけて出かける理由になる
(これは、〇〇の形見なんです) -
ダイヤモンドなので良い
お葬式につけてでかけても良いアクセサリーはダイヤモンドと真珠だけです - いつも一緒にいられる(出かけられる)
思い出づくりができます
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高い
お墓を作り直すよりはお安いようですが、天然ダイヤモンドの3倍位の値段がします -
失くすかもしれない
何処かに置き忘れるかもしれませんし、高価なものなので盗難に合うかもしれません -
あなただけ
ダイヤモンドを複数個作ることもできるのですが、持っているあなただけしか供養することができません。
※それでもやっぱりダイヤモンドがおすすめなので、参考までに、こちらの記事をどうぞ。墓じまいの費用を考えれば遺骨ダイヤがオススメ
ここからは、ダイヤモンド以外のことを書いてみます。
ミニ骨壷はなぜミニなのか?全骨を収納できるのか?
骨壷は重量もあり場所も取るため、小さな容器へ遺骨を移し替えて自宅において置けるようになってきました。骨壷のままのデザインだと気味悪がる方もいらっしゃるため、木製や金属製、漆塗りや彫刻・鏡面加工などが施されています。骨壷からさらに小さい骨壷へ移し替えるためには、遺骨を粉末状にする必要があります。自宅ではできないのでミニ骨壷をお買い上げになられた際にどのように粉末状にするかをご相談されるといいです。
私の自宅の近くに火葬場がありますが、その火葬場の事務所でもミニ骨壷を販売されていらっしゃいました。その事務所にはミル化室(遺骨を粉砕する部屋)が併設されていて持ち込まれた遺骨をそこで粉砕しているそうです。ミルにかけるとパウダー状になって、ミニ骨壷にも全量入れることができますし、粉末なので気味悪い気持ちもしません。
なお、パウダー状に遺骨を粉砕するのはミニ骨壷のためだけではなく、海洋散骨の際にもパウダー状にして散骨することになっているそうです。海洋散骨の場合は火葬後の人骨に付着している汚染物質の六価クロムを除去して散骨するルールとなっています。
「火葬場で炉の内部に使用されている耐熱ステンレスから非常に高温になる環境下でクロムを放出し、六価クロムとなって遺骨に付着します。実際に六価クロムの検査試薬を用いて遺骨を測定すると、高い確率で水質基準以上の六価クロムが検出されます。」ウーナ「六価クロム」
セラミックプレートはどのようにして作られるのか?
エターナルプレートは、故人の遺骨(焼骨)そのものでお作りする、“永遠のメモリアル” “究極の形見”です。故人の焼骨成分を約70%含む美しいファインセラミックスプレートは、衛生的で強度・耐火性・耐食性に優れ、ガラスや金属では得られない暖かみのある質感に仕上がります。骨壺から解放され、お骨のイメージが全くないシンプルでコンパクトな形状に生まれ変わるので、ご自宅のどこに飾っても違和感がありません。専用の桐箱に収めた状態で、立てかけて飾る事が出来ます。取り扱いも容易で、今までにない自由度の高い供養が可能になります。「エターナルプレート」エターナルジャパンより
お値段はレギュラーサイズで18万円〜23万円で、裏面にも彫刻や文字をつけるオプションも追加できます。基本的には残った遺骨は散骨する必要があります(残った遺骨は返却される)。
遺骨真珠のメリット・デメリットは?
遺骨真珠は、真珠の核に遺骨を使うことで成長させた真珠です。日本の真珠養殖技術と手元供養が一緒になったすばらしいアイデアですが、問題があります。
- すべてが真珠に育つわけではない
- 真珠が出来上がるまでに2年以上かかる
- 複数個同時に仕込むため遺骨が大量に必要
ミニ祭壇はお坊さんに拝んで貰う必要があるか?
自宅に祭壇を設ける場合は、
- 来客があっても違和感や不快感を与えないこと
- 生活スペースに収まること
- 毎日対面できること
お坊さんに拝んでもらうかどうかですが、そのような習慣がある方でしたらそうされれば良いと思います。「遠方だから」「檀家として義務が果たせないから」などの理由で墓じまいされることが多いと思いますので、墓じまいの後は近所のお寺に相談されるのもいいかと思います。
私はキリスト教ですので、お寺ではなくて教会になりますが、キリスト教だからといって必ずしも教会に相談できる人ばかりではありません。※参考 お墓の値段はこちらでご確認ください。全国対応、低価格のシンプルな葬儀【小さなお葬式】
あなたがいつも一緒にいたいから手元供養にされたのですから、あなただけでも毎日手を合わせてあげれば良いのではないかと思います。
メモリアルジュエリーとメモリアルダイヤモンドは別物なのか?
この疑問の答えは「別物」です。私も数年前にメモリアルダイヤモンドと出会うまでよくわかっていませんでした。メモリアルジュエリーは金属のアクセサリーの中に遺骨を少量入れて持ち歩けるようにしたものです。ジュエリーとは、宝石やアクセサリーの金属部分のことです。たとえば、指輪はジュエリーといわれる金属リングの部分とダイヤモンドなどの宝石部分で出来上がっています。
メモリアルダイヤモンドとは、人工的に作られたダイヤモンド(合成ダイヤモンドといいます)で、ダイヤモンドの原料となる炭素を故人固有のものから抽出して作ったダイヤモンドです。故人固有のものとして火葬したあと唯一残っている遺骨を使う場合が多いので遺骨ダイヤモンドともいわれます。遺骨ダイヤモンドといっても、遺骨の形跡はどこにも残っていません。
メモリアルジュエリーのことはご理解いただけたでしょうか?メモリアルジュエリーの他に、メモリアルアクセサリーという言葉もあります。これはいったい……?
メモリアルアクセサリーを特注できないだろうか?
メモリアルジュエリーとメモリアルアクセサリーは、全く同じものでした。このような形状のものがあります。
- 指輪(リング)
- ペンダント
- ネックレス
- ブレスレット
- 小さいこと
- 見た目が美しいこと
- 防水であること
防水である理由は、内包させる遺骨が腐食するからです。そうすると匂いが気になる場合もあります。小さいアクセサリーに封入できる空間を作って、防水にするには相当な技術が必要です。形状やデザインを変更すると防水性を維持できないため特注は難しいようです。とはいえ、デザインは多種多様で、その中から選ぶことでも十分満足できます。
まとめ|墓じまいしたあと手元供養はどうするか?
墓じまいした後、メモリアルダイヤモンドも手元供養の候補になります。手元供養にはいろいろな種類があります。これらすべての方法に精通しているのが仏壇仏具店です。手元供養・海洋散骨・樹木葬などのことも相談してみてください。